「エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」の読書感想

「エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」を再読したので、その読書メモを書いておく(2021年3冊目)。

本書は、エンジニアリングにおける課題を解決する思考の整理方法やメンタリング手法について書かれた本である。私自身はIT関係の商品・サービス戦略を立てる仕事をしていると同時に、商品・サービスを開発するエンジニアリングチームのマネージメントもしているので、マネージメントの面で参考になる話が満載という感じ(特にChapter 1の「思考のリファクタリング」とChapter 5の「技術組織の力学とアーキテクチャ」の章)。

以下、参考になった点を纏めておく。
・エンジニアリングとは「曖昧さ(不確実性)」を減らし、「具体性・明確さ」を増やす行為である
・不確実性とはわからないことにによって生まれる、そして「分かること(情報)」が増えると不確実性は減る
・不確実性は「方法不確実性」、「目的不確実性」、「通信不確実性」に大別される
・組織とは不確実なものを確実なものに変化させる情報の処理装置である
・「情報の非対称性」が組織の情報処理能力を減少させる
・権限と責任が一致していない状態は組織に悪い結果をもたらす
・不確実性が高い市場においては機能横断型組織が適している