WS-Managementメモ
WS-Managementとは「ITシステム全体の管理情報にアクセスするための共通手段を提供するWebサービス仕様」であると定義されたりしているが、自分なりに簡単に纏めて見る。
まず、ネットワーク管理の標準規格として、SNMP、CMIP、JMXなどがあるが、その1つにWeb-Based Enterprise Management(WBEM)が存在する。
WBEMは、ネットワークに接続されたコンピュータなどの機器をWWWを通じて管理するための標準仕様であり、従来のSNMPやsyslogに代わる、HTTPとXMLをベースとした新世代のネットワーク管理プロトコルである。
そして、WS-Managementは上記のWBEMをWeb Servicesを用いて実現するための仕様という事になる。
関連技術
WS-Managementは実体としては以下のような様々なプロトコルから構成されている。
- WS-Addressing: トランスポート層に依存することなく、Webサービスとメッセージをネットワーク内でアドレッシング可能にするプロトコル。
- WS-Enumeration: Webサービスが提供するデータのリストから、アイテムを要求するためのプロトコル。
- WS-Eventing: WS-Addressingを使用して、イベント指向のメッセージ交換パターンを構築するためのプロトコル。
- WS-Transfer: SOAPを使用して、HTTPのGetやPost、Put、Deleteに相当するリソース・アクセスのための一連のコマンド群を構成するためのプロトコル。
- WS-Policy: Webサービスのポリシーを記述するための基盤モデルとシンタックスを提供するプロトコル。
- WS-Security:Webサービス環境で安全なSOAPメッセージの送受信を可能にするためのプロトコル。WS-Securityにより、SOAPメッセージの認証や電子署名、暗号化が可能になる。
- WS-Trust:WS-Security仕様を拡張し、セキュリティ・トークンの要求と発行、信頼関係の管理を可能にするプロトコル。
(参照:Java相互運用の現在・未来 第3回 リソース層の相互運用と最新Webサービス事情)
関連用語