「外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~」の読書感想
Prime Readingの対象本であった「外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~」を読み終わったので、その読書メモを書いておく(2021年1冊目)。
私自身は、ここ5年ほどIT関係の商品・サービス戦略を立てる仕事をしているのだが、本書はその仕事に参考になる心得が満載であった。特に参考になった心得は以下(本書の「情報という魚に優先順位をつける」という心得に従い、9つをピックアップした)。
・「「顧客の知識との差別化」を意識する」
社内で戦略の提案をする際の事を考えると、確かに提案の受け取り手の知識との差別化が重要になる。
・「強いのは一次情報」
市場調査レポート等だと知識の差別化が出来ない。一次情報は差別化に繋がりやすい。
・「常にポジションを取る」
ポジションを取らないと評論家になってしまう。反証があればそのポジションを捨てる柔軟さが必要。
・「立場と論理をゴッチャにしない」
やりがち。自分の社会的立場を守るために故意に情報や論理をねじ曲げない。
・「視座を上げる」
忘れがち。視野を広げる、視点を変えるは比較的できるが、視座を上げるのは結構難しい。
・「思考停止ワードに注意する」
これもやりがち。戦略とか施策立案の際に無意識にやってしまう。
・「「Less is more=少ないほどいい」と知る」
パワーポイントのスライドを作る時等に意識する。また、この本の感想も少なめにしてみた。
・「抽象行動用語を使わない」
施策立案の際に良く使ってしまう。例えば「売上拡大」ではなく「売上前年比120%」とする。
・「知的ストックを厚くする」
これは本書の5章全体の心得。ここ5年ほど読書量が少なかったので、今年は月2冊を目標とする。
なお、あとがきに筆者のお願いとして「学んだ心得を「よりよい世界の建築」のために使ってほしい」と書かれているのだが、そういう思いが感じられる本であった(単なる技術論ではなく、心得が書かれている点等から)。